子育て世帯の引っ越しガイド
フリースクール利用料補助は12都県と116市区町村で確認できました
フリースクール(学校の代わりに通える民間の施設のこと)に通う利用料の補助には、全国一律の制度はありません。都道府県や市区町村がそれぞれ実施しています。当サイトが自治体公式サイトを調べたところ、都道府県の制度は12都県、市区町村の制度は29都道府県の116市区町村で確認できました。
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公費による支援の仕組みは3つの型に分かれています
公費(税金から出るお金のこと)による支援の仕組みを調べると、3つの型に分かれています。1つ目は都道府県が保護者へ直接補助金を交付する型です。
たとえば東京都では、「不登校の小・中学生が、フリースクール等に通う場合の利用料を助成します。対象 都が定める要件を満たした不登校の小・中学生の保護者。助成金額 利用料に対して月額上限2万円。」と案内されています。
2つ目は都道府県が市区町村の事業に対して補助を行う型です。神奈川県では、「児童・生徒1人につき、通所月数×1万円」という基準が示されています。この型では、お住まいの市区町村が事業を実施している場合に限って利用できる仕組みになっています。
3つ目は市区町村が単独の予算で実施する型です。長野県岡谷市では、「補助金の額は、対象児童生徒1人につき、各月分の補助対象経費の2分の1以内の額(当該額に1,000円未満の端数があるときは、これを切り捨てる。)とし、その上限額は、1月当たり10,000円、1年当たり120,000円とする。」と規定されています。
都道府県の制度の状況には地域ごとの違いがあります
47都道府県の公式サイトを確認したところ、直接助成を行う自治体が9都県、市区町村の事業を補助する自治体が3県ありました。何らかの制度を確認できた都道府県の数は12都県となっています。
直接助成を行う9都県のうち、利用料(授業料のこと)を補助対象に含むのは5都県です。東京都、茨城県、富山県、山梨県、三重県が当てはまります。栃木県、熊本県、沖縄県の3県は交通費などの支援、和歌山県は月1万円の調査協力金となっています。
島根県のように、議会答弁において「具体的な検討はしておりません。」と実施していない方針を公表している県が1あります。残る34道府県については、公式サイトの記載から制度を確認できませんでした。公式サイトで確認できなかった自治体についても、制度が存在しないことを意味するものではありません。全体の内訳は下の表を見てください。
| 都道府県の制度の型 | 都道府県数 |
|---|---|
| 都道府県が直接助成 | 9 |
| 都道府県が市区町村の事業を補助 | 3 |
| 実施なしと明示 | 1 |
| 公式サイトで確認できず | 34 |
| 合計 | 47 |
市区町村が単独で支援を設けている例もあります
市区町村単位で制度を確認できたのは、29都道府県の116市区町村です。確認できた自治体が多い順に並べると、長野県19、滋賀県15、兵庫県15、鳥取県12、東京都7、神奈川県7となります。
長野県、滋賀県、兵庫県の3県は、いずれも当サイトの調査で都道府県の制度を確認できなかった地域です。都道府県の制度を確認できなかった地域でも、生活の拠点である市区町村が独自に支援を行っている場合があります。市区町村の制度を確認できた例があります。
確認できた市区町村の116制度のうち、利用料(授業料)を補助対象に含むのは103、交通費などのみは13となっています。都道府県の制度と市区町村の制度が組み合わさる地域もあります。
たとえば東京都港区では、「なお、区からの助成金は児童・生徒一人につき、月額2万円を上限とします。」と示されています。都の制度とは別に区独自の助成を設けている例となっています。お住まいの地域によって利用できる窓口が都道府県なのか市区町村なのかが分かれます。
月ごとの上限額は1万円と定める自治体が42で最多です
市区町村の制度における月額上限の金額を整理すると、1万円と定める自治体が42で最多となっています。金額ごとの詳しい内訳は下の表を見てください。
受給資格(お金を受け取るための条件のこと)として所得要件(収入の多さによる制限のこと)の記載を確認できた自治体は45ありました。就学援助や生活保護を受けている世帯であることを条件にする例が見られます。長野県茅野市では、「補助金の額は、対象児童生徒1人につき、各月分の補助対象経費の2分の1以内の額の額とし、1月当たり15,000円を上限に補助します。」と定めています。
受付状況の内訳は、受付中が67、受付終了が4、確認できずが45です。鳥取県鳥取市では、「鳥取県教育委員会の「不登校児童生徒を指導する民間施設のガイドライン」に準拠し、鳥取県教育委員会より「出席扱いが考えられる学校外の施設」として通知されている学校以外の施設または教育支援センターにお子さんが通う場合に授業料、交通費・実習費を助成します。」と案内されています。こちらは受付終了となった例にあたります。予算の上限に達することなどにより、年度の途中であっても受付が終わることがあります。
| 市区町村制度の月額上限 | 自治体数 |
|---|---|
| 5,000円 | 5 |
| 1万円 | 42 |
| 13,000円 | 1 |
| 15,000円 | 6 |
| 2万円 | 21 |
| 22,000円 | 1 |
| 3万円 | 10 |
| 4万円 | 8 |
| 確認できず | 22 |
| 合計 | 116 |
当サイトの一覧表からお住まいの地域を探せます
ご自身のお住まいの地域に制度があるかをお調べいただく際は、当サイトの「フリースクール等利用料の補助制度」セクションをご活用いただけます。トップ画面に掲載している47都道府県の一覧表から該当する都道府県ページを開きます。
開いた先の県内市区町村の一覧から、お住まいの市区町村をお探しいただけます。制度が確認できている市区町村については個別ページをご用意しています。
そちらで事業名、制度の型、月額上限、所得要件、受付状況、確認日、出典の公式リンク、自治体の逐語引用をまとめてご覧いただけます。掲載内容は公式サイトを確認した時点の情報に基づいているため、個別ページの出典リンクから公式サイトで最新の受付状況を確かめてください。あわせてご覧いただける関連ガイドとして、「学校給食費の無償化はどこまで広がっているか」と「奨学金の返還支援」を公開しています。
この記事の数字について、観測されていること
- 小・中学校で不登校の子どもの数は、国の調査でどう推移していますか?令和6年度の小・中学校の不登校は353,970人で、12年続けて増え、過去最多でした。ただし増え方は前年度の15.9%から2.2%へ小さくなり、新たに不登校となった子どもは9年ぶりに減りました。
- 不登校の小・中学生のうち、教育支援センターやフリースクールなど学校外の機関で相談や指導を受けた子どもは、どれくらいと集計されていますか?令和6年度は、学校外の機関で専門的な相談・指導を受けた不登校の小・中学生が121,375人で、うち教育支援センターが32,240人、民間団体・民間施設が18,566人でした。学校内外のどの機関でも専門的な相談・指導を受けていない子どもは135,724人で、うち120,759人は担任などから継続的な相談・指導を受けていました。
- 不登校のきっかけについて、子ども本人と先生の回答は一致すると報告されていますか?一致しない項目があると報告されています。4自治体の調査で、令和4年度の小学3年〜高校1年(中学3年を除く)のうち不登校として三者の回答を突き合わせた239名(保護者200名)では、学業の不振は回答が近かった一方、体調や不安、睡眠などの不調は本人と保護者の約7〜8割が挙げたのに対し、教師は2割弱でした。全国の代表標本での比較ではありません。
- フリースクールに通う不登校の子どもと家庭について、調査では通い方や費用について何が報告されていますか?東京都の調査で、都内の公立小・中学校等に在籍しフリースクール等に通う不登校の子どものうち、公募に応じた家庭では、各月にフリースクール等へ通った割合が約88%(月9日前後)、在籍校へは約31%でした。月の費用は平均4万円台で、約9割の保護者が家計の負担を感じると答えています。主に15〜19歳を受け入れる施設への平成30年の調査(回答120施設)では、過去5年以内に経済的理由で退会した利用者がいたと答えた施設が4割程度でした。
- フリースクールなど学校外の学びの場に通うと、その後の進学や就労が良くなると、比べた研究で示されていますか?今回確認した資料からは示されていません。不登校だった人のその後を追った国の調査や、経験者の振り返り、卒業生への聞き取りはありますが、通った人と通わなかった人を条件をそろえて比べ、通ったことの効果を取り出した日本の研究は確認できませんでした。
- 学校に行くことの困難や強い不安がある子どもへの心理的な支援について、研究をまとめた系統的レビューでは何が報告されていますか?主に海外の研究をまとめた2つの系統的レビューが、主に認知行動療法で、対照群より出席が改善したと報告していますが、どちらも研究の偏りのおそれを挙げています。一方、不安の改善はどちらでも統計的に有意ではなく、抑うつを調べた2025年のレビューでも有意ではありませんでした。比較試験の数は少なく、認知行動療法以外の支援はほとんど比べられておらず、日本の子どもを対象にした結果ではありません。
- フリースクールや心理的支援について、確かめられていることと、まだ比べられていないことフリースクールに通う家庭の調査、不登校だった人のその後を追った国の調査、主に海外の心理的支援の研究をまとめた系統的レビューを、何を測った研究かで分けて読みます。
- 不登校35万人という数字と、子ども本人の声は分けて読む文部科学省の不登校の集計が数えている範囲と、教師・本人・保護者の回答を比べた調査が示した違いを、数字の出どころごとに整理します。
- 研究検証台帳回答が参照した研究の標本・報告・限界・一次資料を確認できます。
- 基準日
- 2026年9月4日現在