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昔の 中国の 知恵孫子の 兵法

「呉越同舟」の 意味と もと『孫子』九地篇の「呉人と 越人とは 相悪むも」

「呉越同舟」は、『孫子』の九地篇のことばから生まれた故事成語です。仲の悪い人どうしが同じ場所にいること、また、同じ困りごとの前では力を合わせることを言います。もとの文を声に出して読み、今の使い方と、まちがえやすい使い方を知ろう。

説明
1:44(7場面)
問題
3問

公開

やってみよう

自分で考えてから、答えをひらきましょう。

  1. 1「呉越同舟」の 使い方が 正しいのは、「仲よしの 二人が いつも いっしょに 帰る」「言い合いの 多い 二人が、同じ チームで 力を 合わせる」「一人で こつこつ 練習を 続ける」の どれですか。

    ヒント

    もとの 話の 呉の 人と 越の 人は、仲が よかったでしょうか。

    答え

    「言い合いの 多い 二人が、同じ チームで 力を 合わせる」です。「呉越同舟」は、仲の 悪い 人どうしが 同じ 場所に いる ことや、同じ 困りごとの 前で 力を 合わせる ことを 言います。仲よしどうしが いっしょに いる ときには 使いません。

  2. 2「呉」「越」は 何の 名前ですか。「川の 名前」「人の 名前」「国の 名前」から えらびましょう。

    ヒント

    もとの 文には「呉人」「越人」と ありました。呉の 人、越の 人です。

    答え

    「国の 名前」です。呉と 越は、昔の 中国に あった 国の 名前です。もとの 文の「呉人」「越人」は、呉の 人・越の 人の ことです。

  3. 3「其の 相救うや 左右の 手の 如し」の 意味に 近いのは、「右の 手と 左の 手のように 助け合う」「右と 左に 分かれて はなれる」「手を あげて あいさつを する」の どれですか。

    ヒント

    「相救う」は「助け合う」という 意味でした。

    答え

    「右の 手と 左の 手のように 助け合う」です。「相救う」は「助け合う」、「如し」は「〜のようだ」。右の 手と 左の 手が いっしょに はたらくように、助け合う、という 意味です。

この単元のことば

九地篇きゅうちへん
『孫子』の まとまりの 一つ。「九地」とも いう
呉越同舟ごえつどうしゅう
仲の 悪い 人どうしが 同じ 場所に いる こと。また、同じ 困りごとの 前で 力を 合わせる こと
相悪むあいにくむ
おたがいに きらいあう こと
済るわたる
舟で 水の 上を わたる こと
故事成語こじせいご
昔の 話から 生まれた ことば

おうちの方へ

  • このシリーズは、国語の故事成語(3・4年)や漢文の音読(5・6年)の学習を広げる、教科書の単元そのものではない読みものです。もとの文は、兵の動かし方を説明するたとえとして出てきますが、この教材では九地篇のほかの部分・戦い方・武器・戦場、呉と越の国の争いの話はあつかわず、舟と風の話と、故事成語「呉越同舟」の今の使い方として取り上げます。
  • 原文は『孫子』九地第十一(九地篇)の「夫吳人與越人相惡也,當其同舟而濟。遇風,其相救也,如左右手。」で、書き下し文は「夫れ呉人と越人とは相悪むも、其の舟を同じくして済りて風に遇うに当たりては、其の相救うや左右の手の如し。」としました(2026年10月23日に、原文を維基文庫の『孫子兵法』で確認)。区切り方や書き下し文は、本によって少しずつちがいます。
  • 「呉越同舟」の意味は、辞典(デジタル大辞泉。2026年10月23日にコトバンクで確認)の「仲の悪い者どうしが同じ所に居合わせたり、行動を共にしたりすること。また、敵対していてもいざというときには共通の困難や利害のために協力し合うこと。」によりました(精選版 日本国語大辞典も同じ二つの意味をあげています)。仲のよい人どうしがいっしょにいる意味で使うのはまちがいです。ニュースや本で見かけたら、どちらの意味で使われているか、いっしょに考えてみてください。