観測型FAQ研究
「1日後・1週間後・1か月後」のように、復習の間隔をだんだん広げる決まった予定がいちばんよいと示されていますか?
- 回答の要約
- この確認の範囲では示されていません。この具体的な日程を、ほかの日程と直接比べた研究は、今回確認した中にはありませんでした。間隔を広げていく組み方と等しい組み方を比べた実験では、あとのテストでどちらかが優れるという結果は報告されていません。3回の思い出しテストを行った実験では、間隔の広げ方より、間をあけた合計の長さが成績と関わっていました。ただし、練習している間の思い出しやすさは広げる組み方のほうが高かったという報告もあります。
広げる・等しい・縮める、のどの組み方も他より優れる証拠はなかったと報告されています
全部を思い出せるまで学んだあと、3回の思い出しテストをいろいろな間隔の組み方で行った実験は、テストの間隔の合計が長いほど長期の記憶がよく、間隔をあけない場合と比べて200%の向上があったと報告しています。一方、間隔を広げていく、等しくする、縮めていく、のどの組み方も、他より優れるという証拠はなかったとしています。
外国語の単語の4週間の練習では、8週間後の成績に差は報告されませんでした
外国語の単語を4週間にわたって練習し、日数を広げていく間隔と等しい間隔を比べた実験は、練習を終えて8週間後の最終テストで、どちらかが優れるという結果は得られなかったと報告しています。ただし、練習している間に思い出せた度合いの平均は、広げていく間隔のほうがかなり高かったとしています。
間隔の研究が示したのは、決まった予定ではなく、目的の期間で変わることです
1,350人を超える人の実験が報告したのは、いちばん成績がよかった間隔が、どれくらい先まで覚えておきたいかによって変わることで、特定の決まった予定がいちばんよいという結果ではありません。
この回答が参照した研究
研究ごとに、調べた対象(標本)、報告された内容、この問いでの用い方を分けて示します。
| 研究 | 標本 | この問いでの用い方 |
|---|---|---|
| 間隔をあけた思い出し練習:合計の間隔が大きいほどよく、間隔の広げ方は関係しなかったJeffrey D. Karpicke、Andrew Bauernschmidt(2011) | 実験の参加者。人数・年齢は抄録に記載なし | 間隔の合計の長さが効き、広げ方による差はなかった実験 |
| 長期にわたる思い出し練習:間隔は広げていくのか、等しくするのかSean H. K. Kang、Robert V. Lindsey、Michael C. Mozer、Harold Pashler(2014) | 外国語の語彙を学ぶ参加者。人数・年齢は抄録に記載なし | 8週間後はどちらかが優れる結果がなく、練習中の思い出しやすさは広げる間隔が高かった実験 |
| 学習における間隔効果:最も長く覚えていられる間隔の「尾根」Nicholas J. Cepeda、Edward Vul、Doug Rohrer、John T. Wixted、Harold Pashler(2008) | 1,350人を超える人(年齢などは抄録に記載なし) | よい間隔は覚えておきたい期間で変わるとした実験 |
この回答で分からないこと
- 限界
- 「示されていない」は、この確認で読んだ研究の抄録の範囲での判断です。比べた実験は、思い出しテストが3回の実験と、外国語の単語の実験で、対象者の年齢や人数は抄録に書かれておらず、子どもを対象にした結果かは確認できません。広げる組み方が練習中の思い出しやすさを高めたという報告もあり、どの予定でも同じだという意味ではありません。
- 出典の層
- 一次資料を確認した研究3件の報告です。研究の対象と識別方法は同じではありません。
関連する読みもの
- エレメンタリーの単元見た単元には「見た」しるしが付くので、前に見た単元を間をあけて見直せます。
- 学び方の研究ノート:思い出す・間をあける・まぜて解く・手で書く・動画・学習スタイル思い出す練習、間をあけた復習、種類をまぜた練習、手で書くか打つか、動画で学ぶこと、学習スタイルの6つについて、研究で確かめられていることと、まだ確かめられていないことを分けて読みます。関連するエレメンタリーの教材も紹介しますが、その効果をこれらの研究が確かめたものではありません。
- 研究検証台帳標本・報告・限界・一次資料を研究ごとに確認できます。
- 観測型FAQの一覧テーマごとの問いと回答の要約を一覧で読みます。