観測型FAQ研究
復習までの間隔は、どれくらい先まで覚えておきたいかによって、よい長さが変わると報告されていますか?
- 回答の要約
- 変わると報告されています。最後のテストまでの期間が長いほど、いちばん成績がよかった復習までの間隔も長くなったという結果が、メタ分析と1,350人を超える人の実験の両方で報告されています。最初の学習から復習までの間隔を、復習から最後のテストまでの期間に対する割合で見ると、1週間後のテストで約20〜40%、1年後のテストで約5〜10%でした。どちらも対象者の年齢は抄録に書かれていません。
1,350人を超える人の実験で、間隔を広げると成績はまず上がり、その後ゆるやかに下がりました
事実を教えたあと、最大3.5か月あけて復習し、最大1年後にテストした実験は、最後のテストまでの期間が同じなら、復習までの間隔を広げると成績はまず上がり、そのあとゆるやかに下がったと報告しています。いちばん成績がよかった間隔は、テストまでの期間が長いほど長くなりました。
復習から最後のテストまでの期間に対する割合は、1週間後で約20〜40%、1年後で約5〜10%と報告されています
同じ実験は、いちばん成績がよかった「最初の学習から復習までの間隔」を、「復習から最後のテストまでの期間」に対する割合で表すと、1週間後のテストで約20〜40%、1年後のテストで約5〜10%へ小さくなったと報告しています。テストまでの期間が長いほど間隔の日数は長くなりますが、割合は小さくなるということです。
317の実験をまとめたメタ分析も、同じ方向の関係を報告しています
言葉を思い出す課題の研究をまとめたメタ分析は、いちばん覚えていられる学習の間隔が、最後のテストまでの期間が長いほど長くなったと報告しています。
この回答が参照した研究
研究ごとに、調べた対象(標本)、報告された内容、この問いでの用い方を分けて示します。
| 研究 | 標本 | この問いでの用い方 |
|---|---|---|
| 学習における間隔効果:最も長く覚えていられる間隔の「尾根」Nicholas J. Cepeda、Edward Vul、Doug Rohrer、John T. Wixted、Harold Pashler(2008) | 1,350人を超える人(年齢などは抄録に記載なし) | 1,350人を超える人で、よい間隔がテストまでの期間で変わり、割合も示した実験 |
| 言葉を思い出す課題における分散練習:レビューと定量的な統合Nicholas J. Cepeda、Harold Pashler、Edward Vul、John T. Wixted、Doug Rohrer(2006) | 184本の論文に含まれる317の実験(839件の評価)を統合したメタ分析。対象者の年齢などは抄録に記載なし | よい学習の間隔がテストまでの期間が長いほど長くなったとしたメタ分析 |
この回答で分からないこと
- 限界
- どちらの研究も、対象者の年齢や学校で行ったかどうかが抄録に書かれておらず、子どもに同じ割合が当てはまるかは分かりません。教えた内容は事実や言葉を思い出す課題で、算数の手順や文章題での結果ではありません。示された割合は研究の条件での結果で、家庭の復習の予定にそのまま当てはめるための数字ではありません。この確認は研究の抄録の範囲です。
- 出典の層
- 一次資料を確認した研究2件の報告です。研究の対象と識別方法は同じではありません。
関連する読みもの
- エレメンタリーの単元見た単元には「見た」しるしが付くので、前に見た単元を間をあけて見直せます。
- 学び方の研究ノート:思い出す・間をあける・まぜて解く・手で書く・動画・学習スタイル思い出す練習、間をあけた復習、種類をまぜた練習、手で書くか打つか、動画で学ぶこと、学習スタイルの6つについて、研究で確かめられていることと、まだ確かめられていないことを分けて読みます。関連するエレメンタリーの教材も紹介しますが、その効果をこれらの研究が確かめたものではありません。
- 研究検証台帳標本・報告・限界・一次資料を研究ごとに確認できます。
- 観測型FAQの一覧テーマごとの問いと回答の要約を一覧で読みます。